お隣サマは運命の人

それからは美和さんと話すのが楽しくて、美和さんの仕事の話や海外生活の話で盛り上がった。


肝心の翔ちゃんとの関係は聞けないままだったけど。


それでも会いたくないとまで思ってた美和さんのことは今は好きだと感じる自分がいた。


この人が元カノなら勝ち目はないとも思った。




「私ばっかり美和さんと話してていいんですか?
みなさん美和さんの帰国の為に集まったんですよね。」



「あ、いいのいいの。
私が愛菜ちゃんと話したかったんだし。
むしろ怒られるのはわたしかも。」




苦笑いしながら美和さんが見つめた先にはまたもや眉間に皺を寄せてチラチラとこっちを見る翔ちゃん。



そっか、翔ちゃんだって美和さんと話したいよね。


プレゼントだって渡したいはずだもん。


そう思ったらチクンと胸は痛んだけど、美和さんと翔ちゃんならお似合いだ。




「あ、じゃ、翔ちゃんと交代しますね!」



「えっ?愛菜ちゃん?!」




引き留めようとする美和さんから離れて翔ちゃんのところへ走り寄った。



「翔ちゃん、美和さんが呼んでるよ。」



「俺を?」



「うん。早く行ってあげて。私は腹ごしらえしまぁす。」




ホントはお腹なんて空いてないけど、大好きな翔ちゃんの為にも背中を押してあげなきゃね。















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