お隣サマは運命の人
「じゃ、どうして?
でも緒方さんと沙羅って確かにお似合いだよ!」
「愛菜ちゃん?随分と嬉しそうね。」
「もう、怒んないでよ。ホントにお似合いなんだよ?
緒方さんって一つしか変わらないのにすごくしっかりしてるの。
それに優しいし、翔ちゃんとタイプは違うけど、イケメンだよ?」
「イケメンって・・・どうでもいいし。」
「あ!浴衣も似合うよ!」
「浴衣?」
「そ、あの花火大会の日、神社で会ったんだけど浴衣だったんだ。
なんか家の都合って言ってたけど似合ってたなぁ。」
「家の都合って、どういう都合なんだか。」
「あ~、それは――」
「教えてやりたいけど、悪い、部活行ってくる。行くぞ、礼央。」
「あっ、私もそろそろ行かなきゃ!沙羅もギリギリじゃない?」
「うわっ、ヤバい!」
「じゃ、夜にでも話すから!」
その時は夜に緒方さんと沙羅の話するつもりだったのに、
昼休憩に美和さんからのメールでバイトが15時上がりだったから、その後に会うことになった。