お隣サマは運命の人
「けど、愛菜ちゃんてホントかわいいね。
まさか逃走なんて。聞いた時、笑っちゃったよ。
翔太には悪いけど。」
「はい・・。翔ちゃんにも合わせる顔ありません。」
「なんで?そういうとこもひっくるめて好きなんだと思うけど?
まぁ、逃走は予想外だったから大地に電話したんだろうけどね、ふふっ。」
「でも、それで今日連絡くれたんですか?」
「うん。ちょっと確認しておきたくてね。」
「確認・・ですか?」
「そ、確認。単刀直入に言うね。
愛菜ちゃんは私と翔太のこと知ってるよね?」
「・・・はい・・・。」
「そのことでちょっと。
私たちの別れた理由とか別れたのに
今でも友達として付き合いがあることに対して
愛菜ちゃんはいろいろ思うことがあるんじゃないかと思ったから。」
「それって・・・」
「モヤモヤしてるもの、あるでしょ?
ちゃんと聞くよ?」
「・・・どうしてそんな気にかけてくれるんですか?」
「どうしてだろ?翔太には幸せになって欲しいってのもあるかもしれないけど、
それよりも昨日愛菜ちゃんに会って、愛菜ちゃんが好きになったからかな。
愛菜ちゃんにとって私がイヤな存在になりたくないって言うか、翔太のこと抜きで
愛菜ちゃんとは仲良くなりたいって思ったの。・・・変かな?」
「いえ、わかります。私も美和さんとは仲良くなりたいです!」
「ホント?良かったぁ。不安だったんだよね。
だって元カノってやっぱイヤな存在じゃない?
出来れば会いたくないしさ。」
そう言って笑う美和さんを改めて好きだなって思った。