お隣サマは運命の人
胸の鼓動もさっきより増して、
翔ちゃんがまだ寝てることに
ホッとしつつも、虚しさが広がる。



この寝顔を知ってる女の人っているのかな?



‥‥やだ。


翔ちゃんのことはずっと好きだったけど、今みたいにはっきりと一人の男の人として意識したのって初めてかもしれない。


今まで翔ちゃんしか見てなかった。

翔ちゃんを通して、他の女の人を見ることなんてしなかった。

でも、今まで彼女がいなかったなんてなかったはず。

ただ家に連れてくることがなかっただけで、きっと彼女はいたよね。


さっきの恥ずかしさよりも、今はどんな人かもわからない翔ちゃんの今までの彼女に対しての嫉妬で心が覆われる。


今は‥‥?

今は彼女いるの?

‥‥‥いやだよ。



< 25 / 201 >

この作品をシェア

pagetop