大好きを伝えよう~短編集~
俺は田中亮太(タナカリョウタ)。
今は中2。
バスケ部のキャプテンをしている。
…そして、俺は初恋をした。
相手はバスケ部のキャプテン、河原麗紗(カワハラレイサ)。
麗紗は同じクラスで、室長もしていて俺は副室長をしている。←たまたま
頑張り屋で我慢強くて自分を犠牲にする素直な奴だった。
麗紗は、顔も整っているし、性格も良いからモテる。
…それが気に入らない一部の女子は麗紗に嫌がらせをする。
泣きたい時は泣けばいいのに、泣かないし強い奴だなって思った。
…でも、影でいつも泣いてる麗紗。
みんなの前では、さっき泣いていたのに、何にも無かったかのように、笑っている。
『麗紗目赤いよ?』って言われるといつも…『目痛いんだ。』とか『寝不足かな?』って。
俺はいつも胸が痛くなる。
『麗紗…1人で泣くな。
もっと俺を頼れよ。』
そう、言いたいけど…それを言っちゃいけねー気がして、俺はいつも言えないままだった。
ー…今日は、『室長と副室長は仕事があるから残って掃除してからポスター作ってって。』と先生に言われてっから、麗紗と2人で残り。
『麗紗、泣きたいなら泣け。俺が居るから。俺以外誰も見てないから。…俺が抱きしめてやるから、俺の腕の中で泣きたいだけ泣きな。』
と、一言麗紗に言ってやった。
麗紗はびっくりしたけど、俺の所に来て、『ごめんね、ありがとう。』と言い抱きつき泣き出した。
麗紗が泣いている間、俺はずっと麗紗の背中をさすっていた。
ー…こいつだけは、絶対他の男子に譲れねー。
俺の初恋。
結ばれる日を来ることを願って、今日も俺は麗紗だけを見つめ、麗紗だけを愛す。
そして、傷ついた心を癒やしてあげよう。
大好きだ、麗紗。