lose faith
『佐野サン…実は波音チャンはもう此処には居ません!』
『エッ?どうゆう事?‥』
『実は…先程…』
そう言ったきり言葉を詰まらせる‥
『大丈夫?』
紅美は先程の波音の姿を思い出し身体が震え出した‥
『すみませんッ‥』
『無理して話さなくて良いよ!落ち着いたらで良いから‥』
近くの椅子を引き、彼女をゆっくり座らせたーーー
彼女が一度、深く深呼吸をして話し始めた…
『波音チャン…階段から墜ちて‥意識が無くて救急車で運ばれました‥』
『エッどういう事?何で階段から…』
『墜ちたと言うよりは落とされた‥んです』
『何で!!誰に落とされたんだッ!!』
璞げた佐野の声にビクッと肩を上げた紅美だったが…
ゆっくりとまた話し始めた…