lose faith



『ぇえアッあのぉ…降ろして下さい』


『ダーメッ!!』


『降ろして下さい』


『ダーメッ!!降りたって歩けないでしょ?』


『やっ‥だって重いから…』


『なーに言っちゃってんの?ちゃんと飯喰ってる?』

『食べてます!!』


『何喰ってんだか…軽すぎだっつうのォ』


『そんな事より降ろして下さい』


おもいっきり脚をバタつかせて抵抗をするが…


『そんな事したって降ろしてあげないよ〜』


波音が抵抗しているうちに医務室の前に着いていた‥

『すいませーん先生!急患です』

そう言いながら部屋の奥に足を進めた


白衣を着た先生が奥の扉から出てきた‥


『どうしましたか?』


『俺とぶつかって倒れた時に脚を傷めたみたいなんだ‥』

『そうですか‥では拝見しましょう』


『お願いします‥』


頭を下げる波音にニッコリ微笑むと触診をした。


踵を支えてゆっくり足首を回そうと動かすと痛みに顔を歪ませる‥


『かなり痛みが有るようだね‥大分、足首に熱をもちはじめてる‥これから腫れてくるなぁ…』
< 5 / 93 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop