lose faith
『ノンッ‥目を開けてよ‥
』
細かく瞬きをしてゆっくりと波音の目が開いた…
じっと天井を見つめたままの波音…
『ノンッ?』
ゆっくりと声のする方を向き‥
『な・ぁ‥クン…』
『ノンッ!!』
凪が波音に抱き着く…
『良かったッ‥ノンが起きたッ‥ウッ‥』
『なぁ‥クン‥』
『んっ?』
『わ‥たし‥コホッコホッ‥』
『あー無理してしゃべるな!今、先生を呼ぶから!』
凪は慌ててナースコールを押して、波音の意識が戻った事を伝えたーーー
直ぐに担当医師と看護師が来て診察を始めたーーー
凪は父親の漣と浬、そして母親の耶音に急いで知らせた…
暫くすると先生はもう大丈夫ですよと言って部屋を出て行った。
皆が来るまでの間に波音が病院に運ばれてから今日までの事を話していた…