Iの漂流戦士
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全校集会が終わり、生徒達が続々と外に出てきた
しかしその様子に正義は愕然とした
自分達の学校の先生が殺されたというのに、生徒はみんな笑っていたからだ
まるで何もなかったかのように
たった今の黙祷が嘘だったかのように
正義の隣を通り過ぎていく生徒の会話は耳を疑うものだった
『やっと終わったねー。ってか長かった』
『でもこれで一時間目の授業が潰れたからラッキーじゃね?』
『ねぇ、お昼ご飯何食べる〜?』
思わず言葉を失う正義
そんな様子に倉木はポンッと肩を叩き、ある生徒を発見した
倉木がこの学校に出向いた目的であり、正義を連れてきた意味でもあった
『ちょっとは掴めるかもしれないぜ。殺人鬼01の事』
倉木はボソッと正義に耳打ちをした後に、一人の生徒を呼び止めた
その生徒を小走りで掴まえに行った倉木はその後、生徒と共に正義の前に戻って来た
『星野、紹介するよ。
この子の名前は高木功君』
(たかぎ……こう?)
-----聞き覚えがあるような………。
正義が顔を確認すると、そこに居たのは実に真面目そうな少年が立っていた
“高木功”
それは、今朝目にしたばかりの本の著者だった