Iの漂流戦士
正義はもう一度高木功という少年に会いたくなった
本を読み終わった今でも、これが殺人鬼と繋がるものだとは思えない
色々と余韻(よいん)を残す終わり方で、著者である本人に聞きたい事が沢山あった
教師であり未成年を対象とする団体に入ってる正義にとって
未成年の気持ちをより理解する為には高木功に色々と話を聞く必要性を感じていた
正義は結局1日車内の中で過ごし、15時30分を過ぎた頃車を睦八代高校へ走らせた
5分弱で車は学校に到着し、校門付近に車を停車させる
(待ち伏せなんて教師がしてもいいのかな…)
でも正義は教師としてではなく、
星野正義という一人の人間として高木功に会いたかった
それは一日中漂流戦士を読み返して、謎めいた状線に複雑な心理描写
読書好きの正義にとって、いつの間にか高木功のファンになっていたからだ
暫くして睦八代高校から続々と生徒達が出てきた
正義は車を降りて、高木功が出てくるのを待つ
生徒達の表情や会話は朝の光景を思い出させるもので、
教師が殺された事を誰も気にしていなかった
(怖いな。今の子供の心情って……)
もし中野政彦が自分だったらと考えたらブルッと恐怖心が芽生えた