Iの漂流戦士
┗戦々、恐々
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朝のホームルーム
ザワザワとした教室に担任の倉木の声が響き渡る
出席簿片手に生徒達の名前を呼ぶが、返事の返ってこない生徒が一人
『修!枝波修!!』
みんな一斉に日の当たる窓際の一番後ろの席に注目した
そこには寝息をたててスヤスヤと眠る修の姿
隣の席の生徒が修の体を揺するが、修は目覚めない
倉木は『はぁ…』とため息をつき、呆れた顔をしていた
このクラスの担任になって半年
長年この学校で教師をしている倉木は毎年1年生を受け持つ事が多かった
今のクラスは1年4組
これといって問題児も居なければ、目立つ生徒も居ない
そんな中で唯一、気になる生徒が居るとすれば先ほどの寝ていた人物
“枝波修”
髪は黒髪だし、ピアスだって開いてない
友達も多い方だし、どちらかと言えばみんなの中心に居るような存在
成績も普通だし、遅刻も欠席もない
だけど唯一の欠点をあげるとしたら、いつも学校に着くなり寝ている事
それは授業中も同じで、ひどい時には放課後まで寝ていた事もある
思春期は眠いものだし、授業中寝ている生徒は修だけじゃないけれど、
修の場合は少し異常なほどだった