Iの漂流戦士
花、恋々
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【私立北徳春高校 職員室】
時は戻り、星野正義は机に向かいながらこの前の事を考えていた
“一緒に行って欲しい場所があるの”
ナノハが言っていたあの言葉。その場所とはナノハが通っていた富江女子高等学校
それはつまり、ナノハも過去と向き合おうとしている事
それぞれが少しずつだけど、前に進んでいる
ナノハとの約束の日は明日
だけどそんな中で、最近全く姿を見せなくなったある人物の存在が正義は気になっていた
それは高木功
正義と高木功が最後に会ったのは忘れもしないあの雨の日
“兄さん達は殺人鬼で居る事で、ここに存在し続けてる。それなのにあんたは救いたいと言う”
“……………”
“殺人鬼じゃなくなったら兄さんは消えるんだよ…。…お願いだから…もう誰も俺から兄さんを奪わないで”
初めて見た高木功の弱さ
思えば高木功と話す時はいつだって修達の話ばかりで、彼自身について話した事は一度もない
修、一馬、ナノハは確実に前へ進もうとしてるし、変わる努力もしてる
それなら高木功は?
正義の性格上、やっぱりほっておく事は出来ない
彼もまたあの3人同様、寂しい目をした一人だから