Iの漂流戦士
┗終焉、未来
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それから数日が経ち、世間は普段通りの日常を送っていた
人知れず殺人鬼03が消えたとも知らず、サイトの書き込みは戦士を願う者ばかり。高木功の書いた漂流戦士も相変わらず売上は好調だった
『高木君、学校の周りに記者が居るようだけど引き続きコメントは控えるように宜しく頼むよ』
今日から自宅待機を解かれた高木功は朝から念入りに校長から口止めをされていた
久しぶりに袖を通す制服がなんだか重い
息が詰まる監禁生活が終わったのはいいが、学校に通うのもまた面倒だった
何も悪い事をしていないのに自宅待機にさせられた事。この校長が自分の学校の評判しか気にしていない事は知っている
本来なら煙たがれる生徒だが学校側は成績優秀の高木功を手放したくないのだろう
世間的に一応罰を与えた事にすれば今後非難を浴びる事はない
高木功としてはこんな学校すぐにでも辞めたい。でもこれ以上母親に迷惑はかけられない
人の噂も七十五日。いずれ騒ぎも鎮火する
『高木君おはよう、色々大変だったね』
学校側が生徒達にどんな説明をしたか知らないが、クラスメイトはいつも通り話し掛けてくる
しかも事件の事は触れず、勿論兄である修についても
それがとても気持ち悪く高木功はとても居心地が悪かった