ココア
学生の頃から、西原くんは友達にいつも囲まれていて、楽しそうに笑っていて。
私はとても羨ましかった。
人を理解することって、何て難しいんだろう。
「勿論、仲間はいるし大切だよ。
でも、、、さ。
相談とか、心から頼るとか、そういうことが出来ないんだよなぁ」
胸の奥が熱くなった。
と、同時に心臓の音が早くなる。
言いたいこと、がある。
そんな西原くんに。
とても、
とても、
とても大事なこと。
西原くんの目の前、彼を抱き締められるほど近くに手を着いて座る。
「なるよ」
「え?」