ココア
「─っくしゅ」
立て続けにくしゃみをした西原くんに、シャワーを浴びてもらうことにした。
彼の着ている服はびしょ濡れだったし。
濡れた服をストーブの前に置いて乾かしてると、西原くんが出てきた。
「やっぱ、お前のじゃ小さいよ」
「それしかないんだもん、しょうがないでしょ」
私のスウェットを渋々着ている。
細く見えても、やっぱり男の人の体。
パツパツでとても窮屈そうに見えた。
「倉野、明日仕事?」
「うん。西原くんは?」
「俺は休み。で、何時起き?」
「6時かな」
「わ、マジ?俺、起きれるかな」
「いいよ、寝てて。鍵、玄関のポストに入れといてくれればいいから。も一個鍵あるし」
そう言って、もう一個の鍵を西原くんに手渡した。