センパイ、頑張って!
「そう、相当なこと!
あいつさ、春ちゃんの父ちゃんからもらった…………
いや、なんでもない。」
いきなり下を向いて気まずそうにする太一センパイ。
「えー?
そこまで言われたら気になりますよ。」
「いや、ほんと、なんでもないから。
今の忘れて!」
ほんとに突然どうしたのかしら?
「太一センパイ?」
「…………………あんまりこっち見ないで!」
え!?
そんなこといわれても…
「えっと…
私はどこを見たらいい?」
この部屋は狭いから、センパイを見ないようにしようと思ったら、壁を見るしかなくなってしまう。
「と、とりあえず俺の顔見ないでほしい、かも!
足、の方とか見ててよ!」
「はあ…。」
一応、言う通りにセンパイの足を見るようにしたけど、様子が明らかにおかしい。