センパイ、頑張って!
「………」

反応なし。

結構頑張ったからなんか反応欲しかったな~。


ちょっと落ち込んでると、センパイが今度は挙動不審気味に周りをキョロキョロし始めた。

「センパイ?

ほんとに大丈夫ですか?
気分悪いとか?」

顔色が悪くなったり、真っ赤になったりしている。


「……お前、
…本物?」


本物?

わたしが?

「はぁ…?

山田春菜ですよ?」

「秋~、何アホなこと言ってんだよ。

春ちゃんならここに……

あれ、どこ行った?」


先輩が初めて深雪から目を離して部屋を見渡す。

わたしって見えないほどちっちゃいのかな?

「ここにいるよ~。」


そう言って手を挙げると、

「あ、うちの春ちゃんはもうちょっと可愛い感じの子なんで。

てゆうか、あなたも春ちゃんなんすか?」


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