そして優しい嘘を言葉に
涼の手が、私の頭の上に『ポン』っと乗った。



「今日の事を考え過ぎて、明日からの試験、赤点取るなよ?」

うっ。

「今回は俺からのご褒美は無いけど、なんだか俊夫がいろいろ計画しているらしいからな」



えっ?



「大村さんが、何を計画しているの?」

「ハッキリ言わないけど、おまえが喜びそうな事みたいで、おまえに連絡するって言ってたぞ?」



なんだろう?



思わず首を傾げるけど、大村さんの事だから、きっと私では絶対考えられないような事なんだと思う。

しかも、私が泣いて喜ぶような事……。

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