そして優しい嘘を言葉に
なんだか、嬉しい。

涼の居場所に、私が居るのが当たり前だ、って思われてるなんて……。



「正直、俺ももう限界だから……試験も終わるし、週末から、またいつでも都合がいい時に来ていいぞ?」

「えっ? ホント?」

「ああ……って言うか、土曜日、来てくれ」

「うん! 行く!」



嬉しくて即答すると、微笑んだ涼が掴んでいた私の右手を自分の頬から離して、ちょっと持ち方を変えて私の手の甲に軽くキスをした。



ドキッ

唇にされた訳でもないのに、『学校』と言う場所でこんな事をされるのが初めてで、いろいろな意味でドキドキが止まらない。

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