そして優しい嘘を言葉に
「やってるな? でも、今頃やったって、大して変わらないから諦めろ」

「もう! うるさいなぁ。もしかしたら、今覚えた事が、偶然明日の試験に出るかもしれないでしょ?」

「ああ、そうだな」



クスクス笑っているお兄ちゃんは、絶対そう思ってないよね?



「どうしたの? 嫌味を言いに来たんだったら、もう邪魔しないでね?」

私の言葉に、お兄ちゃんはハッとした。



「あっ、そうだ。隆志から言われたんだけど……来週の金曜から日曜、おまえ、何か予定あるか?」



えっ?

思わず首を傾げる。

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