そして優しい嘘を言葉に
『あっ、もちろん、スキーしに別荘に泊まる事は話しておくけど……メンバーは言わないでおくよ』

「どうしてですか?」

『隆志くん達にも俺と涼が親友だって話してないから、偶然、俺が別々に誘ったグループが、たまたま同じ学校の教師と生徒だった……その方が、いろいろと都合がいいだろ?』



ああ……やっぱり、大村さんって、大胆不敵だけど冷静だ。



分かって行ったら、何かあった時、涼だけが重い責任を課せられる立場になる。

大村さんはそのリスクを、黙っている事で自分も一緒に被るつもりなんだ。

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