そして優しい嘘を言葉に
駐車場からレストランのある建物へ行く階段の手前で、隆志先輩と登先輩が立ち話をしていた姿が見えた。



ちょっと離れていたけど、まだ険悪な感じの雰囲気がするような気が……。



思わず真実と顔を見合わせる。

2人で苦笑いをしてから、小走りで隆志先輩と登先輩へ近付いて行った。



「隆志先輩! 登先輩!」

「沖野先生に、2人だけだと変な奴にナンパされるかもしれないから先輩達と一緒に居るように……って言われたんで、ご一緒してもいいですか?」



私と真実がそう声を掛けると、2人共、ハッとしてこっちを見た。

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