そして優しい嘘を言葉に
視線は外に向けたけど、頭の中にはさっきの涼の姿が浮かんだ。



来てよかった。

2人だけじゃ、絶対こんなたくさんの人が居る所に、来られないから……。



本当は、隆志先輩が言ったみたいに、涼に教えてもらえるなら2人でずっと一緒に居たい。



でも。

あんな滑りを見たら、もったいないよね。



最近、なんだか忙しそうだった涼が、久し振りにリフレッシュしているのに……私に教えて時間を潰すのは、もったいないよ。

だから、私は見ているだけでいいの。



それに、今日は門限も無くて、一緒の別荘に泊まるんだから、ちょっと位みんなで夜更かししてお話とか出来ればいいなぁ。



私は、そんなふうに思っていた。


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