そして優しい嘘を言葉に
「俊夫、どうしたんだ? あれっ、美雪ちゃん」

小泉さんが最初に気が付いて、そう声を掛けてきた。



「こんばんは」

なんて挨拶していいか分からなくて、取りあえずそう言って、軽く頭を下げた。



「ノドが乾いて、起きて来たらしいんだ」

大村さんがそう説明してくれる。



ん?

涼が無言で急に立ち上がり、座ってたイスに掛けてある自分のジャケットを取って、こっちに歩いて来た。



「うわっ、美雪ちゃんのパジャマ姿、可愛い♪」



えっ?

松本さんの言葉に、自分の服を見た。

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