そして優しい嘘を言葉に
「いらっしゃい、美雪ちゃん」

ニッコリと温かい笑顔で出迎えられて、涙が出そうになった。



「美雪ちゃん、なかなか呼び鈴を押してくれないから、待ち切れなくて玄関で呼び鈴が鳴るのを待ってたのよ?」



えっ?

おばさんが、クスッと笑った。



「30分、そこに居た」

おばさんが私の所を指差した。



えっ?



「こっちに、いらっしゃい」

おばさんが手招きをしたので、私は門から玄関へ移動した。

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