そして優しい嘘を言葉に
涼ったら、何もみんなが居る目の前で、キスしなくてもいいのに!

背を向けていたから、ハッキリ見られた訳では無いだろうけど、今の叫びでバレているのは一目瞭然で……。



恥ずかし過ぎて、顔が火照ってくる。

もう、みんなの顔、見れないじゃない!



「涼のバカっ!」

「えへへ」



涼、分かってるのかなぁ?

まるで悪戯が見付かった悪ガキのような笑顔。



そして。



「じゃぁ、おやすみ~」

涼はみんなに背中を向けたまま、そう言って片手を振って、再び私の肩を抱いたまま歩き出した。

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