そして優しい嘘を言葉に
えっ、『おやすみ』って、いいの?

5人で会うの久し振りで話してた、って大村さんが言ってたけど……。



「いいから、気にすんな」

私が戸惑っていると、それが分かったのか、涼がボソッとそう言った。



涼に促されたまま、キッチン経由で廊下へ出た。



何処に行くんだろう?

不思議に思っていると、涼は1階の休憩スペースの所で立ち止まり、まず自分が奥に入ってから私も引き寄せて、一緒に並んでイスに座った。



私の肩を抱いたまま、トロンとした目でニコニコ笑っている涼。

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