そして優しい嘘を言葉に
私は振り返って、声の主を確認した。



「弥生ちゃん!」



あっ!

まだフリーズしたままの涼。



いつもなら涼がうまく言って誤魔化すけど……今は酔ってるから、思考回路がいつもと違って働かないんだよ、きっと。



さっきのまま、私達はしっかりと抱き合っていたので、私は慌てて涼の背中を叩いた。

すると、涼がハッとして、やっと私から離れた。



私は座り直して、弥生ちゃんの方を見た。



どうしよう……。

こうなったら、話すしかない。

でも、なんて言おう……。

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