そして優しい嘘を言葉に
「出会ったのって、沖野先生が赴任してからでしょ? 何がきっかけでこうなったの?」



やっぱり、そう思うよね……。

チラッと弥生ちゃんを見ると、不思議そうに首を傾げていた。



「私達が出会ってのって、学校じゃないの」

「えっ?」

「夏の海での合宿の時」



弥生ちゃんは私の言葉に、益々、首を傾げた。



「だって、あの時、外部の人間と接する機会なんて……無かったよね?」



ごめんね、実は多々あったんだよ。


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