そして優しい嘘を言葉に
「毎年、ありがとう」

おばさんの笑顔を見たら、胸がギュッと苦しくなった。



「あのね、おばさん」

「あっ、ちょっと待ってて」

おばさんは私の言葉を遮り、家の中に戻って行った。



どうしよう……。

なんて言えばいいんだろう……。



私はおばさんが居なくなると、思わず俯いて下唇を噛んで考えていた。



「お待たせ~」

明るいおばさんの声に、ハッとして顔をあげると、グイッと目の前に可愛いラッピングがされてる箱を出された。

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