そして優しい嘘を言葉に
「ああ、だからなんだ~」



急に弥生ちゃんが、何かを納得する発言をして、私はハッとした。

弥生ちゃんはニコニコ笑って、私を見て『うんうん』と言う感じに頷いていた。



「えっ、何?」

「合宿の時、気になっていたの。美雪の様子が変だったから」

「変?」

「てっきり、僚二の事を思い出しているからなんだと思っていたけど、それだけじゃ説明出来ない事もあって、気になっていたの」

「えっ、どう言う事?」



弥生ちゃんは、クスッと笑った。



「時々、すごく楽しそうに思い出し笑いしてた。夜の海へ散歩に行く前は、ソワソワして落ち着かない感じの時もあったし」



嘘っ、そんなの無意識だったよ。

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