そして優しい嘘を言葉に
えー、だって、いつからっ?!

全然、変わり無いじゃない!!!



声には出さずに、頭の中で叫ぶ。



お兄ちゃんだって、何も言ってないよ?!



……って。

よく考えたら、私には僚二の事があるから、言える訳ないよね……。



そう思ったら、私の心も落ち着いてきた。



「全然変わり無いから、気が付かなかったよ……いつからなの?」

私が訊くと、弥生ちゃんは少し困ったように首を傾げた。



「高3の文化祭が終わった頃、かなぁ?」



ん?

『頃、かなぁ?』って……。

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