そして優しい嘘を言葉に
「ちょっと、肩に肘を置いて、頭の上で手を組むの、止めてよ……重たい」

その言葉と同時に、ズンと更に頭の上が重くなった。



うー……さては、自分の頭を乗せたなぁ。



「はーい、似た者バカップルでーす」



昨夜の続き?

朝からハイテンションな涼の発言に、『まだ酔ってる?』と一瞬思ってしまう。



でも。



「重たいから、止めてよ」

再び私はそう言って、見えないけど乗っている位置から想像して、今度は涼のおでこを押してよけてもらおうとした。



あれっ? なんか熱い?

私の手が触れたと同時に、涼は私から離れた。

< 273 / 430 >

この作品をシェア

pagetop