そして優しい嘘を言葉に
……えっ?
私……聞き間違えた?
『4月からも一緒の学校に通えるなんて』……そう聞こえた気がする。
ううん。
涼は私が『学校、変わるの?』って訊いたら、『ああ』って肯定したよね?
涼がそんな大事な話で、私に嘘をつく筈が無いよね?
どう言う事なの?
気が付いたら、ノックをしないでドアを開けていた。
「美雪!」
涼が驚いた顔をした後、ハッとして大村さんの顔を見てから、再び私に視線を戻した。