そして優しい嘘を言葉に
中途半端な気持ちでやってみんなに迷惑をかけるなら、来なければよかったよね?

見た目は軽傷だけど、もしさっき押さえていた左肩とか大ケガしてたら……どうしよう?

集中していなかった、私のせいだ。



涙の粒が零れ落ちないように、唇を噛み締めて我慢した。



無性に涼に会いたくなった。

ほんの数時間しか離れていないのに、涼と話がしたい。



こんな私を、涼は怒ってくれる?

それとも、からかいながら慰めてくれる?



どっちでもいい。

どっちにしても、涼は最後には私に元気をくれるから……。



涼の笑顔に早く会いたい。

そう思った。


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