そして優しい嘘を言葉に
「みんなに話すつもりだったのに、夕食の時もその後も話さなかった……と言う事は、何か話せない事情が出来たんでしょ?」



さすが、弥生ちゃんだ。



「うん。あのね、私が『学校を変わったら、希未と真実に私達の事を話す』って言ってたから、涼は『4月から別の学校へ行く』って嘘を言えば、私が納得してみんなに話せると思ったみたいなの」


「えっ? と言う事は……」


「4月からも、うちの高校で……今度は臨時とかじゃなく、正式に採用されて先生として働ける事になったんだって」


「そうなんだ! 良かったね、美雪」


「えっ? 良かった、って?」


「だって~、これからも毎日学校で会えるんでしょう? みんなの前では我慢しなくちゃいけない事も多いと思うけど、あんなにラブラブの2人だもん……毎日近くに居れるだけでも、美雪は嬉しいんじゃないの?」



うっ……な、なんか、恥ずかしい。

『ラブラブの2人』って……弥生ちゃんには、昨夜あんな姿を見られてしまったから、否定出来ないよ。


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