そして優しい嘘を言葉に
その曲は、数年前に流行ったバラードのラブソング。

男性目線の歌詞で、大切な人の事をとてもとても愛おしく想っているのが伝わる歌。



『君を守る為に生まれてきた』

『失ったものはみんな埋めてあげる』

『呆れるほど傍に居てあげる』



涼の声で聞こえるそんな歌詞に、胸が熱くなり、自然と涙が込み上げて来た。



僚二が居なくなってから、大切な人が突然居なくなる不安が心から消えなかった。

涼と出会って、私の中でどんどん涼の存在が大きくなって……それと同時に、『涼も居なくなったらどうしよう』と言う不安が付きまとっていた。


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