そして優しい嘘を言葉に
「んーーー」



えっ?

急におじさんの唸(うな)り声が聞こえて、思わずそっちを見た。



おじさんは腕組をして、私達を睨むように見ていた。



あっ!

ど、どうしよう。

もしかしたら、私と涼って……また2人だけの世界になっていた?



あれっ?

おじさんに気を取られていたけど……。



隣に居るおばさんを見ると、ちょっと切なそうではあるけど……微笑んでいた。



「これも何かの縁かしらねぇ……2人の出会いは、どんな感じだったの?」



「……おばさん?」

おばさんが穏やかな声で訊いてきたので、思わず首を傾げた。


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