そして優しい嘘を言葉に
「『もう無理』なんでしょ? 回りが何を言ったって?」

「えっ?」

「なんだか、涼の話を聞いても、美雪ちゃんの話を聞いても、惚気られているように感じるのよね~」



の、惚気てる?!

そんなつもりは無いのに……ただ、私達の事を理解してもらおうと思ってるだけなんだけど?



「さすが、おばさん! もうね、俺も美雪もお互いにベタ惚れ過ぎて、相手の事を話していると自然に愛が滲み出てしまうんだよなぁ~」



ドキッ

な、なんて事を言うの、涼!



驚いて涼を見ると、ニコニコ嬉しそうにおばさんを見ていた。

心配でおばさんに視線を移すと、それに応えるように、おばさんもニコニコと笑った。



何、何?

どう言う事?


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