そして優しい嘘を言葉に
「ごめんね? あの2人、似たもの同士で変なところで張り合うんだけど、美雪ちゃんまで巻き込んじゃったらダメよね~」

おばさんは呆れたように苦笑いをしていた。



「涼って、おじさんの方と血が繋がってるの?」

普通、『甥っ子』って言ったら、どちらかの親が兄弟だよね?




「あれっ? 聞いてない?」


「えっ、何を?」


「家はね、結構、特別なケースで……どっちも血の繋がりがあるのよ」


「えっ? どうして?」


「私の兄が涼の父親で、涼の母親がうちの人の妹……つまり、私の旧姓が『沖野』で、涼の母親の旧姓が『三田』なの」




んーーーと。

私は一生懸命、家系図を頭の中で作ってみた。


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