そして優しい嘘を言葉に
涼が私の誕生日に教えてくれた。

『美雪を1人で泣かせないって自分に誓った』……その言葉を聞いて、涼の居ない所では泣けない、と思ってた。



けど。



急に涙が込み上げてきた。

よく分からない涙。

『悲しい』とか『嬉しい』とか、1つの感情からじゃなくて、この何年かのいろいろな感情が入り混じっているような気がした。



僚二へのチョコは、もう終わり。

自分で決めた事。

だけど。

自分がすごく薄情者で、すごく自分勝手な人間に思えて、胸がキリキリと痛んだ。

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