そして優しい嘘を言葉に
私……涼と出会えて良かった。

涼じゃなかったら、多分、新しい恋なんて、出来なかったと思う。



おじさん、おばさん……ごめんね。

やっぱり、私……涼と居られるこの時間が、とても安らげて、幸せ。

この時間を失う事は、出来ない。



だから。



これからは、2人に淋しい思いをさせないように、私も時々顔を出すよ。

私が笑っているところを見せる事で、2人を少しは安心させられると思うから……。



あっ。

そう決心したら気持ちに余裕が出来たのか、両手で包み込んでいたコーヒーカップに入ったココアが、冷めている事に気が付いた。

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