そして優しい嘘を言葉に
「美雪!」



えっ? 私?

章弘先輩に呼ばれた名前は、確かに私の名前。



視線を戻すと、もう目の前に章弘先輩が立っていた。



あっ。



「章弘先輩、卒業おめでとうございます」

そう言って、私は頭を下げた。



顔を上げると、章弘先輩は笑顔を見せてくれた。

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