*Flower*
憎きパックの塊を持ってくれ、
さらにティッシュまで渡してくれた優しい人は誰??
鈴奈は顔を見上げた。
『竜輝…。』
竜輝(りゅうき)
別にそんなに話した事も無い奴。
サッカー部で、顔は中の上ってとこ??
『でもぉ…。』
『いいから。』
『うん。』
パックを運んでくれたお陰で、
鈴奈はスカートをすぐに拭くことができた。
だけどやっぱり疑問が残る。
(何で竜輝??私そんな接点無いじゃん。)
疑問に思う気持ちと、
不審に思う気持ちに平行して、
ちょっぴりドキドキする気持ちもあった。
どう表現したらいいかわからない気持ちを抱きながら、
竜輝を待った。