白虎連合Ⅲ






「着いたで、降りろ」


「あ、うん」





着いた場所は倉庫の裏の波止場。

白虎専用倉庫ではなく、知らない倉庫。



真っ暗な海の向こうはキラキラ輝いていて。

北海道を思い出した。







「寒っ」


「まぁゆーても春やしな」


「そうやったね」






波止場ギリギリに座り込み、空を見上げる。

地元から離れたこの場所は灯りが少なくて。



星空が凄い。






「北海道から帰ったばっかりやって?」


「うん」


「土産」


「はいはい」






ポケットに入れておいた英寿くんへのお土産。



熊が彫られたZippo。






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