白虎連合Ⅲ
久しぶりに会った英寿くんの髪は少しだけ伸びていて。
風に靡く黒髪から光に反射するピアスが見えた。
絶対モテるやろな、この人。
「英寿くんな、」
「んー」
「彼女とか作らんの?」
「別に」
「だってうちの見る限り居た記憶ないもん」
英寿くんと出会って約三年と少し。
彼女、という存在を見たことがない。
雄大くんの彼女は何回か見たことあるけど。
なんとなく疑問。
「…女なんて一人でええわ」
「え?なんて?」
「なんも言ってへん」
「今、女一人でいいって言ったやん」
「聞こえてんねんけ、お前」
グイグイ突っ込むと英寿くんはそっぽを向いてしまう。
顔を覗き込んでも逆に頭を手で押されるし。
き、気になる!!!
.