白虎連合Ⅲ
なんだかんだHRが終わり、大掃除の時間。
っていっても先生方が休み中掃除してたから汚れてないけどね。
「あ、龍くん」
「んー?」
廊下でサボリと云う名前の雑談中、紫織は窓の外に顔を出して指を指す。
なんとなく私も顔を出して。
「…モテモテやな」
恐らく一年生だろうか、ギャルの女の子が龍に群がっている。
蓮は遠くで携帯を弄っていて。
やっぱり龍はモテるらしい。
当の本人はめちゃめちゃダルそうな顔してるけど。
「キャンキャン吠えるわんちゃんやのにな」
「ゆいにしか本性見せへんねんてっ、他の女は眼中なし!!!」
「なんでなんやろね」
「…その鈍感は天才かも」
「はい?」
何故か紫織に呆れた、っていう目で見られたけど。
鈍感?
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