白虎連合Ⅲ
「チッ、そいつ殺しに行くぞ」
「ちょっ、待っ…!!!」
舌打ちし、歩き出す英寿くんの腕を思い切り掴んで必死に止める。
足を止めてくれたけど、再び上から睨まれてしまって。
今度は逃げないように目を合わせた。
「確かに、今のメールは絵里から」
「……………」
「理由はわからんけど、なんかうちを憎んでるらしい」
「で?」
「でもうちは、もう絵里とは荒らそう気ならんから」
だから放置してる、そう告げ乾いた笑みを浮かべて。
作り笑いほど情けないものはないと思う。
でも今はその方法しか思いつかない。
それを英寿くんに向けてるなんて。
「なんやそれ、」
「え?」
「そんなんで悔しないんけ?!」
痺れるような怒鳴り声。
唇を、噛み締めた。
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