白虎連合Ⅲ





一瞬、言われた言葉の意味が分からなかった。

何を言われ、何を伝えられたのか。







「なん、て?」








理解した後に、英寿くんは私から遠ざかって行って。

手を伸ばしたいのに、伸ばせない。






涙が溢れ、流れていく。








「確かに、絵里にいちいちそんなん言われて悔しい」







下を向いて拳を握る。

ポタポタと涙が地面に落ち、染み込んで。







「本間はオトシマエつけさせたいし、一生前に出てこれへんぐらい殴りたい」






昔のうちなら絶対絵里の事探して殴りつけてる。

泣いても、叫んでも関係なしに。







でも、








「英寿くんだって、変わったって言ってくれたやん」







今は違う。









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