白虎連合Ⅲ
「そろそろ帰ろっか」
「せやな」
太陽の昇りが早くなったのか、段々と空が明るくなっていて。
星達が消えていく。
あーあ、絶対目赤いわ。
「お前鼻水俺の服で拭くなよ」
「もしかしたらちょっと拭くかも」
「山に埋めたろか?」
「嘘です、すみません」
エンジンが掛かり、バイクが発進する。
早朝の風は結構冷たい。
泣いた後は余計に冷たく感じて。
でも心は温かいから。
「絵里って奴がなんかしてきたら言え」
「え?」
「今度は俺がそいつにオトシマエつけさせたるわ」
ミラーに写る英寿くんは妖しい笑みを浮かべて。
嬉しいよ?
嬉しいけども。
怖いっす。
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